血管外科医 笹嶋唯博 MD,PhD. Tadahiro Sasajima MD,PhD.

足趾壊疽は血管移植手術により確実に下肢が救済されます。

糖尿病壊疽に対する血管移植手術は、足首以下(足の甲または足の裏)の
太さ1mm前後の細い動脈に血管が移植されます。
糖尿病・維持透析例の足趾壊疽の詳しい説明はこちらをご覧ください。

トピックス

ヨーロッパ心臓学会(ESC)ガイドライン

ESCガイドライン該当箇所抜粋

2017年 ESCから下肢血行障害の診断・治療に関するガイドラインが発表されました。これは現在、最も信頼される治療指針で、全ての下肢動脈疾患に関する診療指針が網羅されていますが、本トピックスでは、これから下肢血行障害の治療を受けられる患者さんへの情報として、血管移植手術(バイパス術)とカテーテル治療との選択に関する指針を抜粋提示しますので参考にしてください。

10. 下肢動脈疾患
10.6.2.1.3:切断に瀕している下肢重症虚血例の膝下病変に対してはバイパス術が第一選択の治療です。(解説:まずバイパスが行われるべきである。 カテーテル治療は選択すべきでない。)しかしバイパス術が不可能と判断される例では カテーテル治療を考慮する。(解説: バイパスが不可能と判断される例とは血管移植に使用できる静脈がない場合ですが、その判定は極めて専門的で経験を積んだ血管外科医でなければできません。実際のところ静脈がなくてバイパスが困難な例は僅か2%です)。
ESC guideline(英語)

2012〜2017年までの4年半の治療成績

4年間で全国から来院された342人、401肢に下肢救済手術を行いました。

※数値は例数

北海道
1
青森県岩手県
31
宮城県山形県
12
福島県
2
新潟県富山県
12
埼玉県群馬県
232
茨城県千葉県
555
江戸川区東京他区
83109
神奈川県
11
山梨県静岡県
27
愛知県岐阜県
51
三重県奈良県
21
大阪府兵庫県
111
岡山県広島県
21
愛媛県
2
大分県長崎県
11
鹿児島県
1
沖縄県
2
シンガポール
1
342例の内訳
切断
回避率
手術
死亡率
閉塞性動脈硬化症(ASO) 303 94% 2.4%
糖尿病 257
(85%)
100% 0
血液透析 211
(70%)
100% 0
バージャー病(TAO) 8 100% 0
膠原病随伴血管炎 11 100% 0
膝窩動脈外膜嚢腫
・捕捉症候群
6 100% 0
末梢動脈瘤
・膝窩動脈瘤
4 100% 0
血管外傷 4 1例 0
急性動脈閉塞
(血栓症・塞栓症)
6 100% 0
虚血重症度(419肢)
間欠性跛行 66(16%)
安静時疼痛 31(7%)
小潰瘍壊疽 159(38%)
広範壊疽 163(39%)